HEAT20設計ガイドブック2021が発刊され、早速購入してお勉強しました。
HEAT20は室内環境を重視した省エネレベルを定めており、住宅設計者の間でもHEAT20の指針で話をすることが多くなっております。
2年ほどまえだったでしょうか、これまでHEAT20では「G1」「G2」といった表記で地域区分ごとの外皮性能の指針を示しておりましたが、更なる外皮強化基準として「G3」を提案しておりました。
今回のガイドブックではG3も記載されるようになっています。
大和市を含む、弊社の主な施工地域である「6地域」の部分に注目。
丸囲い部分は年間一次エネルギー消費量を表した棒グラフで、省エネ基準、省エネ基準+4.0kw程度の太陽光発電、G1、G2、G3で比較したものです。
文書にも書いておりますが、太陽光発電をするよりも外皮性能を上げた方が一次エネルギー消費量が低くなることが示されております。
いずれ壊れたりしてダメになる太陽光発電よりも、劣化の少ない外皮強化が先ず先決であることがここでもわかると思います。
ちなみにガイドブック内で一番環境が厳しい1・2地域札幌の部分です。
この地域ではG3レベルまで外皮強化をしても40GJ/年であり、下の写真のように6地域では省エネ基準程度でも18GJ/年程度で済むという事実にも注目です。
地域差を軽視すると本当の目的は見えてきません。
気密の記述です。
これはもう、私が普段から社内やお客様へお話している通りの事が書いてあり嬉しくなってしまいました。
気密を上げるために、直ぐに劣化してしまうような安易な方法で(瞬間風速的な)高気密をうたう会社もあります。
必要な素材と品質でどれだけ気密が出るのか、その方が劣化が少なく長く期待できる数値と私も思っております。
その他部位ごとの結露への検証なども豊富なグラフデータなどで示されており、このガイドブックはこれからの住宅設計者必帯だと思いました!