先週の水曜日は午後から東京駅近くの会議室でJBN次世代の会を開催しました。
新しい商品や技術の話の後、今回は興味深いお話しが聞けそうで楽しみにしておりました。推薦してくれた父曰く、「建築基準法の神様のような方」のお話しです。
元国交省の建築指導課長、井上勝徳さんのお話しです。井上さんは昭和25年から施行されている建築基準法の改正等に長く携わった方です。
性能規定化、耐震偽装問題から建築基準法の厳格化、運用の合理化までを背景から様々なエピソードなどを伺いました。私も業界に入って就労してからの期間に基準法では本当に色々なことが起こりました。ビフォアアフターを知る最後の世代なのかもしれませんね。
真面目に建築士の業務を行っている私たちからは、負担が大きく増えて改悪と感じておりましたが、行政からの視点でなぜあの時こうなったのか、どう変えて行ったのかと今だから言える、目から鱗のお話しがたくさん聞く事が出来ました。
例えばシックハウス。化学物質を発生するという点で、天然の木材の芳香成分も化学物質なのですが、そこにも規制の網がかかりそうだったのを換気扇での24時間換気でおさめたのは父からは聞いておりましたが井上さんたちが頑張ってくれたのだそうです。接着剤を多用した合板類の規制は理解がされますが、日本の家に天然の木材を使用するのに大きな規制がかかるのは住まい手の理解も得らえるとは思えませんね。行政マンとしての気概を感じました。
静かな語り口でも熱い、私たち中小工務店・大工にも大きな期待とエールをいただいたようでした。まだまだ話を伺いたかったのでまたお声がけさせていただきたいと思います。お忙しいところありがとうございました!