私は学校を卒業して2社の勤務経験がありますが、2000年に家業である青木工務店に入り最初に現場担当となったのが大和市内のM様の住宅でした。
そのM様の親御さんであるT様は昭和40年代に横浜の母の実家を青木工務店で建て替えた時に、たまたま仕事の関係で大和の青木工務店を知り、その後ご自宅をご用命いただき、そこから約30年の年月を経てお子様であるA様の家をご用命いただいたのでした。
当時の私もOBのお客様と青木工務店との圧倒的な繋がりに驚いたものでした。
現場の棟梁は祖父の時代からの大工2名でしたが、当時でそれなりに高齢になっていたのでこれまでの経験を活かしながら現場を進めておりました。
月日が経ちT様も担当棟梁も亡くなってしまいましたが、A様からはその後もメンテナンス工事などお声がけ戴き私も何度もご自宅へ伺っております。
竣工から20年近く経ったいまもA様の普段の手入れが行き届いていることもあって内装はとても良好な状態で、外装も一昨年に塗り替えたので素晴らしい健全性を保っております。
これまでの仕事の歴史の中で良かれた思ったことが思わぬ不具合を生じさせることがありますが、A様邸のような事例が次の私たちの仕事の自信に繋がります。
家族の変化や生活環境の変化に合わせた家守りとしての地域工務店の役割が私たちの基本であることを忘れてはならないと改めて思いました。