森さんありがとう

月曜日は青木工務店のOB大工、森貫一さんのお通夜に参列しました。森さんさ多くのお客様に御指名をいただいた青木工務店の大棟梁でした。まだ73歳、少し早いです、、、。

森さんは山形県で中学卒業から大工見習いとしてキャリアをスタート、成人してすぐには独立してご縁があって私の祖父の時代に大和に来て40年以上青木工務店の大工として活躍してくれました。

父の時代には番匠塾(大工育成の広域認定校)の大工見習いを受け入れてくださり、森さんの技術を次世代に引き継いで多くの大工を育ててくれました。

私も青木工務店で仕事を始めてから、私が現場管理をする幾つもの現場を一緒にしました。前から知る人と真剣に現場でやり合うことは自分の成長と共に仕事の醍醐味を知る機会になりました。難しい注文にもしっかりと応えてくれ、特に和室の造作で念入りにカンナを研ぐ姿、15尺の長押の先を水に浸して現場で振り回して納める姿、格天井を刻む姿は今でも目に焼き付いています。

最後の棟梁としての現場は、私の同級生の現場でした。年齢から目が見えにくくなる苛立ちもあって現役を引退し、しばらく嘱託で青木工務店の片付け作業をしてもらっていました。仕事を辞めてからは表情がとても穏やかになり、良いお爺さんになったなと思いながらも現役時代も知る私は少し寂しさも感じていました。

森さん青木3代に渡りお世話になりありがとうございました。また1人、子供の頃から知る方が居なくなる寂しさを感じております、、、。合掌。