「ハゲタカ」で有名な著者の小説「マグマ」を読んでおりました。
火山大国の日本には地熱という世界トップクラスの資源が足元に眠っています。
地熱は古くから技術が研究され実用され、今はさらに有力な再生可能エネルギーとなりうるのになぜほとんど使われていなかったのか。
これまでも色々な本を読んでいましたが、それぞれの著者が考える「その理由」が曖昧な表現が多かったのです。
調べてみるとこの小説を読むとわかる、とあったので読んでみました(まあ、やはりそうなのかという感想です)。
この小説が書かれたのも十数年前、今は更にステージが変わっています。
新たな地熱発電所の稼働がチラホラと報道されてる中で、引き続き色々と調べていきます。
そしてもう一冊最近読んだ本です。
こちらは法律家の著者が原子力の問題点などを法律家の視点から淡々と指摘した内容です。
そしてこの方も地熱発電の有望性を説いています。
そして太陽光発電や風力発電についてはその問題点を突いてバッサリと書かれておりました。
私もとある方から再生可能エネルギーの買取価格を決める「調達価格等算定委員会」の最新版を見てみました。
メガソーラーの設備利用率は14.5%(住宅用は13.7%)一方で地熱発電の設備利用率は44.2%(中央値39.2%)ですが、1,000から15,000の中小規模の地熱発電は平均値が81.0%(中央値が83.3%)と比較にならないほどの差があります。
地熱発電全体の設備利用率が中小規模と比べ低い原因はかつての助成制度が一定規模以上の発電所を対象としたためで安定的な発電の熱量に対し設備容量が過剰だったことで足を引っ張っているようです。
最近は小さく始めて状況から延ばしていくというスタンスなので設備利用率が高いようですね。
この本も10年ほど前の本になります。
今年の調達価格等算定委員会の資料でも地熱発電は自立電力(FIT法の買取が要らない電力)として次のステージが見えてきているようなことも書かれておりましたので、更に注目されて良いものだと思います。
私も家族旅行を兼ねて(笑)最近稼動した各所の地熱発電所を実際に見て聞いて確認していきたいと改めて思いました。