せっかく名古屋に来たので、少し早く到着して、名古屋城を見学しました。目的は先週から一般公開された本丸御殿の見学です。木曽ヒノキがふんだんに使用された建物は必見ですね。
徳川家の栄華を体現する、書院造の本丸御殿はおおよそ1000坪で150億円かけてよみがえりました。
つまり坪あたり1,500万円という事です。一般住宅とは桁違いですね。
前の本丸御殿は太平洋戦争末期の昭和20年5月の空襲で焼失されているので、それから70年以上の歳月がたっております。柱は全て6寸程度のようですが、大面が柾目の柱です。どれだけ太い材料だったのか。
門からの訪問客が待つ、控え部屋。虎の絵が徳川家の主への面会前の緊張感を強めたことでしょう。
子供の様に描かれている豹もいます。訪問者が豹で、主従関係を表現しているのでしょうか(私の想像です)。天井は平天井です。
一般面会となる部屋。天井は高くなっているのは欄間の高さからも良くわかります。季節ごとの風景が描かれているのは、少し緊張から解放されるのかもしれません。普通の方はこの部屋から隣の部屋に向かってご挨拶です。
許しがあればこちらの部屋に踏み入れることができます。
天井は折り上げ天井となり、さらに高さが増しています。装飾は先の虎の部屋とは比較にならないほど豪華になっていますね。
長押の装飾も葵の紋があしらわれた立派なものです。これが無数についておりました。
襖戸の引手も豪華ですね。こちらも葵の紋です。どこを触ってよいのやら。
彫刻された透かし欄のある広縁をくぐると、いよいよ最上級の部屋へ。
長押飾りも「何だこりゃ」です。
襖戸の引手も更に更に豪華になっています。
こちらが第二の間となる部屋です。
ケヤキの地板、細部まで描かれた壁の絵など長い時間見ていたいです。
そしていよいよ、第一の間です。これでは自然に頭が下がりますよ。もう、お腹いっぱいです。
皆さん、どうでしょうか。もういう事ないですね。
折り上げの材にも漆塗り。全てが工芸品です。
敷居すべりには樫木でしょうか、堅木が埋め込まれておりました。こういうところにも目が行ってしまうのが工務店のオヤジです。
「豪華絢爛」という言葉に尽きる、贅を極めた書院造の建物でした。建物には一切触れないようにということでしたが、写真はいくらでもOKということが有難いですね(その分だけまた流れが悪くなって混むのですが)公開直ぐという事あって大混雑でしたが次回はもっとゆっくりと見学したいですね。