桜設計集団さんの「秘密基地」

日曜日は午後から八ヶ岳方面でも長野県入り。富士見町にある、桜設計集団さんの「秘密基地」で行われた勉強会に参加いたしました。桜設計集団を主宰している安井さんは防耐火の第一人者で、私もこれまで多くの講演を聴講しました。また、JBN防耐火委員会でも大変お世話になっております。

最近力を入れている、焼杉の板が秘密基地に張られております。

秘密基地は様々なアイディアの宝庫です。まずは太陽熱給湯。太陽のエネルギー効率は熱として利用することが一番良いのはプロならば良く知るところです。

また、電気についてはオフグリッド(=電力会社と電気供給契約を結ばず自家発電で賄っている)となっております。

太陽光パネルを野外に設置。

半地下倉庫には蓄電池を備えております。最大出力は40Aで一般的な使用ならば数日は大丈夫とのことです。

海外の製品を組み合わせているのでシステム総コストも200万円以内で収まっているそうです。

こちらが焼き杉の外壁です。家事の後みたい、と思う方もいるので好き嫌いはあるでしょう。耐久性や対候性などの研究も進めているようです。

バーナーで炙れば焼き杉は作れますが、製造工程もエコで考えたいものです。今回は安井さんが焼き杉の制作実演をしてくださいました。

縄で三角に組みます。

それをレンガを敷いた上に立てて、荒く丸めた新聞紙を3枚入れます。レンガは下から新鮮空気を供給できるように地上から隙間を取るためです。

ところで、さすが「燃やし系」の安井さん。スニーカーが赤い!

しばらくするとモクモクと煙が立ち、

1分ほどで杉板のトンネル内で煙突効果が表れて炎が先から出てきます。

板が重なる表面部分も焼きムラが出ないように、隙間を少し開けて火を通します。

中では煙突効果で焼かれて高温になっても、外は素手で触れ温度しかならないのが木材の特徴です。輻射熱を遮ぎっているのです。

3分ほどでこの通りきれいな焼き杉の完成です。板の側面あとでバーナーで炙ることになります。

防耐火に関する建築の実践と、この秘密基地、木材の特性など幅広い知識が学べました。参加者の皆さんも面識のある方が多かったので、別に色々と情報交換の場にもなりました。安井さん、ありがとうございました!