緑区T邸耐震改修基礎補強

緑区T邸耐震改修基礎補強工事は解体業者さんが手壊しによるスケルトン解体(構造躯体飲み残す解体)が終了し、基礎補強工事と外壁等の雨仕舞工事を進めております。

在来工法で造られていた浴室は土台と柱の腐食が激しく全て撤去となりました。残った土台の小口の痛みが長年の年月を物語ります。幸いにシロアリの被害はなかったので良かったです。
ちなみにT邸の土台はもともと青森ヒバが使われておりました。青森ヒバは日本の木材では一番土台に適した材料といえます。それでも常時湿潤となってしまう環境ではダメなのです。

今回初めて採用したのが炭素繊維による基礎補強です。ジャパンホームショーで見てから採用したいと思っておりました。鉄筋の入っていない基礎に、鉄筋代わりに引っ張り力を負担することになります。抱かせ基礎と違って出っ張りが少ないことも色々と都合がよいです。炭素繊維は高速道路の橋脚の補強などでも多くの実績があり、炭素繊維自体も対候性が高く安定しており、また炭素繊維の品質は日本が一番進んでいるので安心して採用しています。もちろん、国の外郭団体である建築防災協会の認定工法です。

新たに追加した耐力壁の下にがっちりと基礎補強をしております。これで地震力を確実に地面に伝えてくれます。基礎のクラックはエポキシ樹脂の充填で挙動の遊び代を無くします。それ以上に大きなクラックは抱かせ基礎で補強を行います。

生まれ変わるT邸が楽しみです。