木を使った小物類の制作

青木工務店は木材を取り扱う仕事が得意、ということで木を使った小物類の作成も良くお話をいただきます。職人の日当で金額が決まるので買った方が安いのか、それとも作成した方が安いのかは量と内容によりますが、良質な材料で手作りで造ることの価値は普遍的なものと思っております。

今回は2点の製品を作成しました。一つはまな板です。

まな板なんて余った木を削ればいいじゃない、と思うかもしれませんが、一時利用でなくきちんと考えると材料選びから変わってきます。私も以前、とある木工フェアで見かけたまな板で「木曽ひのき」と大きく謳った

製品をみかけましたが、木曽ひのきらしい木目や節ではなく、しかも幅剥ぎ(幅方向に張り合わせた材料)で、そしてかなり高価だったのを思い出します。

まな板なので水に強い系の樹種から選定します。また板の反りを考えると柾目板が良いのですが、水に対する耐久性や包丁へのあたりの良さを考えると板目となります。今回はヒノキ材で反りに対しては板の厚さで考えて板目材としました。


建具見習いのクルシノさんにカンナで超仕上げで仕上げてもらいました。

色合いと木目の美しさが際立ちます。木は刃物で削ると光ります。

もう一つはシリウスにある大和天満宮さんの小物作成。お守りやお札を飾るケースを作成しました。並べるものが引き立つように、背後には濃い緑色の布を張りました。枠は釘や金物を使わないで鉸めてトメで組んでおります。

神楽殿のガラス窓越しに常設されます。外から見やすい高さとなるように大きさにも配慮しました。氏子会の役員の皆様にも喜んでいただけてホッとしました。