土曜日は全木協神奈川県協会主催の森林見学バスツアーを行いました。今回でたしか7回目のこの時期の恒例行事となっております。
先ずは神奈川県産木材がふんだんに使われております二宮町S邸を見学していただきました。
普段は県産木材は土台と柱、仕上げの一部が多いのですが、S邸は梁桁などにも県産木材のヒノキが使われております。そして施主のSさん自身も過去のこのツアーの参加者です。
今回の森林見学は伊勢原市の森でした。私もこれまでこのツアーの森林見学は同じところが無いので毎回楽しみでもあります。
お昼は近くの日向薬師で皆でお弁当を食べました。
初めて訪れた日向薬師は、本堂が茅葺き屋根の趣きのある建物でした。
伊勢原は大山信仰の名残で市内に多くの社寺が点在しています。パワースポットとしても人気です。
朝から神奈川県庁より担当職員さんに御同行いただいております。山の中で山と森林と環境の繋がりのお話し、神奈川県の環境の取り組みなど分かりやすくお話しいただきました。
ご対応いただいた伊勢原市森林組合の理事長を始めスタッフの皆さんです。
事務方4名、現場作業7名と少数精鋭です。この山は民有林で20年の長期委託で手入れや伐採を行なっているそうです。
今回は山の手入れのプロセスで間伐材の伐採を行なっていただきました。この木を切ります。
作業場所の確保でまずは廻りの下草などを切ります。
倒す方向に切り口を入れます。搬出がしやすいように、搬出先に根っこが見えるように倒します。また、廻りの樹木に当たらない様にも気を付けます。
チェーンソーで本格的に切り、一度止めてクサビを打ち込みます。ここで改めて倒す方向を確定させます。山の中にクサビを打ち込む音が響くのも気持ちいいです。
最後の切り込みです。
見事に木が倒れました。
間伐材ですが、切り倒した時の地響きは相当です。参加者の皆さんも驚かれておりました。
間伐がしっかりとなされた森は写真の様に明るい森になります。
光が入って残した木の成長も促され、また下草にも陽が当たって成長するので土砂災害が起きにくい山となります。
今回はお子様の参加も多かったので、切り倒したばかりの木を輪切りにして持ち帰っておりました。来年の夏休みの自由研究の課題にして欲しいですね。
最後は市川屋さんの製材所で製材の様子を見学いただきました。
大きな丸太が機械で製材されていく様子も迫力があります。
乾燥や仕上げなど品質管理の様子も見ていただきました。
神奈川県では認証木材制度があり、神奈川県産木材には写真のシールが目印となります。
今回の森林見学バスツアーも無事に終わりました。見学された皆様に木材利用の実際について見ていただくことで、自然環境への貢献だけでなく安心して木造住宅を建てて頂けるようになれば幸いです。皆さまお疲れ様でした!