先週土曜日は山北町立生涯スポーツセンターの完成見学会に参加いたしました。
午前の打ち合わせ後に直ぐに移動。
現地にはコインパーキング的なものが無いそうで山北まで電車移動でした。
小田急線新松田駅から徒歩で松田駅に行きJR東海の御殿場線に乗り換え山北を目指します。
初めて御殿場線に乗りました!
山北駅は失礼ながら同じ神奈川県とは思えない雰囲気の駅でした。
無人では無いのですが駅員さんは嘱託の方のようで監視をするのみ。
切符はワンマン運転の車両内の運転士に手続きをし、ICカードの人は改札の機械で手続きをする形です。
駅を出ると雰囲気のある建物が目につきます。
昭和初期といった趣きがありました。
駅前通りの様子です。
横浜銀行の看板がなければタイムスリップをしたようです。
見学の建物はこの先にあります。
見学会の建物に到着。
こちらの建物は神奈川県産木材でスギノアカネトラカミキリに食害された木材をふんだんに使用したものです。
かな協でも同じ取組をしているので昨年聞いた計画段階から必ず見学しようと思っていました。
設計監理の赤澤さんから詳しくご説明がありました。
平屋で延床面積は500平米に抑え準防火地域でもその他構造の建物になっています。
レイアウトは中央に受付や共用部分、左右にそれぞれ目的別の部屋が配置されていました。
こちらは1番大きな部屋です。
2方向トラスで12mを超えるスパンが実現しています。
使われた構造材は100%神奈川県産木材でそのうち80%が山北町産木材との事です。
山北町の木もスギノアカネトラカミキリの被害が酷いそうですが地元材を使うために設計の赤澤さんは資材調達のプロジェクトチームを構成し丁寧に進められたそうです。
また県内の機械等級JAS製材の認証範囲と算出される材料から長さ4m以内の105、120、150角の正角材で構成されています。
凄い!
こちらはもう一つの部屋で平行弦トラスで構成されていました。
使用された構造材は同じです。
間口スパンは7m弱との事でした。
こちらは中央の共用部分です。
お気付きの通り全て違う屋根構成にしているのは、神奈川県産木材を利用した施設のショールーム的な目的もあるそうです。
そしてアカネトラカミキリの食害跡は目を凝らしてみても私は見つけることができませんでした。
普通の人は知らないので言われなければ気付かないでしょう。
個別に設計の赤澤さんにも質問しましたが、説明以外にも建物の配慮が随所にあることを教えていただきました。
熱い想いと温かく優しい気持ちの詰まった素晴らしい木造建築になっていました。
大変参考になりました!