今週の火曜日は石川県の能登半島地震の被災地へ視察に行ってまいりました。
全木協では公式の視察予定がありますが、団体だと何かと制約があるので一人で行きました。
宿泊した金沢は全く平時の状況ですが、能登半島へ向かう道路は被災地に近づくにつれて被害状況が明らかになってきました。
住宅を避けるため、また明るい時間に出来るだけ廻るため早朝4時にホテルを出て7時前には半島の先端にあり震源地に近い珠洲市に入りました。
珠洲市内も色々と廻りましたが、見附島エリアが特に酷かった印象です。
お寺の立派な山門が倒壊しておりました。
発災から3か月でもそのままでした。
このお寺の奥にある本堂も倒壊しておりました。
地震の揺れがどれだけ大きかったのか、想像できます。
家屋の下に駐車していたのでしょうか。
自動車が家に押しつぶされている建物もありました。
そしてこの能登半島では瓦屋根の採用率が極めて高い事がわかりました。
重い屋根に旧耐震の古い木造家屋、そして耐震補強の遅れという事が被害を大きくしてしまったのは否めません。
沿道には道路を塞ぐように倒壊している建物が多くあります。
見附島エリアは健全な状態を保っている建物の方が少なかったように感じました。
建物だけでなく液状化現象も多くで発生しておりました。
砂が噴出した後が見えます。
土間がこの状態では生活はできません。
こちらは輪島市の東部にあたり場所です。
神社の御神木と思われる木が根元から倒れておりました。
山門らしきものを潰して鉄筋コンクリート造の車庫にもたれかかっていました。
今回も被災地で起きている出来事を目の当たりにし、設計者施工者として必ず守らなければならない事を改めて再認識しました。
発災は元日で、多くの方はこの年に起こる様々な出来事に期待を膨らませていたことでしょう。
それを裏切るような大きな災害となり被災者の方々の気持ちを思うと涙が出てきました。