「里山資本主義」という言葉を聞いたことはございますか?
私も名称だけ聞いていて「おおよそこんなもんかな」というイメージだけ持っておりました。
今回ある理由で調べておこうと思い、改めて本を購入し読んでみました。
感想は、素晴らしい!の一言です。
家業として流れる造り手としての「血」といいますが、中小企業魂といいますか、ここ数年の風潮に対してのモヤモヤが少し前のこの本に言い当てられており、共感できるところが多く一気に読み終えてしまいました。
地域から出て行くお金を減らす事で地域が豊かになる事例が色々と紹介されています。
それは地域の物々交換ということもありますし、電力(遠方で大量発電したものを送電ロスも含めたものに対してスマートグリッドなど)もそうです。
金の利便性は維持しながら、里山資本主義の考えをサブシステムとして組み込む。
GDPには反映されなくても実際に豊かになる。
目から鱗です。
最近私の身近にあった出来事では、神社のお賽銭です。
金融機関が大量硬貨の取扱い手数料を取る(預入にも)様になる一方で現金を扱う小売店は小銭に両替するのに一定以上は手数料がかかります。
お互いが無料で両替したら、金融機関に払っていた手数料分だけ手元に残りお互いのコミュニケーションが生まれます。
神社にとっては氏子が増えるかもしれないし、小売店には敷居が下がる事で神社関係の方からの売上が発生するかも知れません。
本の中には子育てをしながらの働き方の部分などは実際にしっかりと取材されたのが良くわかります。
地域材で地域の人の地域事情に即した暮らし方・家づくりがどうすれば繋がるのか、とても考えさせられ勇気ももらえる内容でした。
藻谷浩介さんの講演を実際に聴いてみたくなりました!