住まいのコンシェルジュ 第198回目
本日もFMやまと(77.7MHz)でラジオ番組が放送されます。今日のテーマは「認定低炭素住宅① 」についてお話いたします。
遠くで放送が入らない方はこちらへ。
次回も引き続き「認定低炭素住宅②」についてお話しいたします。次回もお楽しみに!
後継者のいない職人
静岡県静岡市清水区にある、曾祖父が85年前に建てた杉山医院は現在も現役の医療施設です。
その大先生から、建物のメンテナンスで出入りをしていた板金屋さんが亡くなり後継者がいないのでせっかくの道具の引き取り手がいないかとお手紙を戴いたので、浜松のサン工房松井社長と一緒に訪問しました。
松井さんは来年完成予定の新しい展示施設に、古い道具を展示したいということでしたのでお連れしました。
奥様と松井さん。始めておあいしたにもかかわらず、たくさんのお話をいたしました。
奥様から思い出話を聞きながら、板金の手道具を見てみました。
専門職種の方に国が取得を推奨してきた一級技能士制度。 続きを読む 後継者のいない職人
100年の歩み(2010年~)
梅太郎さんの足跡をたずねて
昨日は青木工務店の歴史が始まった静岡県へ、会長夫妻、藤澤先生、カメラマンとして黒川さんと行って参りました。
当時は「名棟梁」として名の通っていた曾爺さんの梅太郎はどのような家を作ってきたのか、今回住まわれている方々の御好意で見学をさせていただき、お話を直接伺いました。
場所は当時庵原村と呼ばれた静岡市清水区です。高低差の激しい山間の地域です。 続きを読む 梅太郎さんの足跡をたずねて
100年の歩み(2009年~)
本漆仕上げに漆喰の白壁が映える和モダンな趣の住宅
昨日はI様邸の完成見学会を行いました。
あいにくの天気でしたが、天候が良くなった午後からお客様が見え始め、終われば20名以上の御来場がありました。
ありがとうございました。
この現場も見所はたくさんあります。
先ずは何といっても本うるしによる仕上げです。
白い壁は漆喰です。来場された方も、皆「なんか落ち着くね」とおっしゃっておりました。
以前も書きましたが、日本人のDNAにはインプットされているマテリアルなのでしょう。
階段から見上げた様子です。
洗面カウンターはクリ材です。お客様と一緒にマルダイに行って購入したものです。素材の自然なカーブも活かします。
玄関の敷台にもクリ材。框は樫を使いました。意外なのですが、硬い樫の木の方が漆の吸い込みが良いようで、濃く出ます。
大工作りのシステムキッチン。扉材は栓です。これからうるし塗装となります。
和室には芯去りの秋田スギです。柾目が大面に来るのが特徴です。その他の洋間の化粧柱も秋田スギです。秋田県は大館の沓澤製材所さんから届きました。
浴室はハーフユニットを使ってみました。腰上には青森ヒバです。システムバスではこの木の香りは出ません。でもブログには香りは伝えられません(泣)。
うるし塗りは全てお客様がなされております。今後も塗師として仕事を募集されるそうです。青木工務店でも今後お願いすることとなります。御興味のある方、いかがでしょうか。
その他にも建物のいたるところに施主施工が。寝室や洗面の珪藻土はお友達の皆さんといっしょに仕上げたものです。家作りが思い出作りになりました。
200年住宅第一号完成
昨日は青木工務店の作る200年住宅第一号が完成し、完成現場見学会の実施となりました。
年末も差し迫ったこの時期にもかかわらず、多くの方にご来場頂いたことに心より感謝致します。
こちらの建物は建物そのものだけではなく、その背景に多くのドラマを抱えています。
特にお客様の要望は、
- ご子息の友人である石倉大工に出来るだけつくってもらうこと。
- 今までに家にあった優良古材を出来るだけ使用すること。
何れの要望も他に変えがたいオンリーワンです。
大きな吹き抜け空間に浮かぶ信州赤松のタイコ梁。火打ちの変わりに見えないところで水平剛性が取れる金物ですっきりとした空間となっている
北側の大きな窓は意外なほど明るい。手前のカウンターには在庫のラオス杉を使用。無垢材とは思えない木目。
和室の天井には以前の家に使われていた鏡板を再利用。ご親戚の家にもこの材料が使われているという。少なく見積もっても80年前。当時は帯のこは無いので大木を木挽きでゆっくりと挽かれたのだろう。
この雪見障子、欄間障子も再利用。雪見障子の腰板も天井の材料が使われていたそうだ。
濡れ縁からLDまで一本で伸びる丸太の長さは8M。これも以前の建物の再利用材。
二時間ほど床暖房、エアコンを入れて壁・天井の温度を測定。20度を超えたところで全ての暖房をオフ。これで高断熱高気密は快適な室温をキープする。温まった躯体から輻射熱が発せられるのだ。