JBN全国交流会の2日目はJBN全国交流会分科会です。
JBNの各委員の成果報告などを行う場で、父もアメリカのNAHBを模してJBNにも取り入れた取り組みです。
3つの時間帯に6つの分科会が行われました。
1限目は中大規模木造委員会と既存改修委員会で私は中大規模木造委員会に運営側で参加しました。
普段の仕事からお世話になっているアイプラスアイ設計事務所の飯塚さんにはJBNの事業でも一緒させていただいています。
JBNで開発している木造ロ準耐火1号建築物のモデルプランとポイントを解説していただきました。
モデルプランは2つでこちらは3階建住宅のモデルプランです。
外壁耐火を頑張れば、室内側は防火的規制が少なく裸木造に近い空間も可能な事がCGでよくわかります。
専用梁受金物の加工スリット部の対応も配線スペースや室内側付加断熱の二重壁の中に納めて工夫しています。
一方で耐火壁独立の為の袖壁をプランの中に落とし込み施工的なポイントも端的にご説明いただきました。
もう一つは2階建事務所のモデルプランです。
外壁耐火の自立は平角柱の柱脚固定で対応しています。
事務所の固定荷重は住宅より重いので見合った梁も重ねたりして軽やかさを残した工夫がありました。
後半は細田工務店の斉藤さんにお越しいただき、初心者向け許容応力度計算講習会です。
対象は営業やプランナー、大工さんなど。
構造設計者にプラン時点で前捌きをできるように、現場施工でも構造計算のロジックを知って施工にあたれるように専用テキストを用意して計算や数字を扱わない許容応力度計算講習を11月から全国8箇所で行われます。
今回はさわりの部分だけご紹介。
参加している社長さんらが会社で参加を促してもらうことが狙いです。
単なる壁量計算と許容応力度計算との違いをわかりやすくお話しいただきました。
2限目は次世代の会と環境委員会で、私は環境委員会に参加いたしました。
「高性能住宅が陥りがちな事故事例を学ぶ」というテーマで講師は委員会メンバーでも先進的な取り組みをされている久保田さんと古川さんでした。
かつての施工で検討不十分な事で不具合事象がでた衝撃的な写真が紹介されたり、高性能が故に住まい手暮らし方の制限が出る事例など工務店同士包み隠さずお話がありました。
盛りだくさんで時間不足、残りは環境委員会で積み残しを行うようです。
3限目は国産材委員会と経営問題対策委員会で、私は国産材委員会に参加しました。
講師は木村木材工業の木村さんで「どうなる?世界の木材、日本の木材」をテーマにアフターウッドショックの地域工務店の取り組みのヒントをお話しいただきました。
データをバックにヨーロッパや北米、ロシア、中国、オセアニアなどの状況から木村さんのコメントが話され、そして地域工務店はどうするかという結論に集結していきました。
最後には会長を務める神奈川県木造住宅協会で行っている、木材利用促進協定に基づく取組みをご紹介いただきました。
ありがとうございました。
アカデミックな分野が一般的に弱い地域工務店ですが、このような素晴らしい分科会が行われています。
いずれ、JBNの研究機関などが設置されるといいなと思いました。