山と木と東京

今週火曜日は大人の修学旅行。

ではないですが、東京駅界隈で行われておきます山と木と東京のイベントを見てまわりました。

これから15年先の2040年の東京の景色を思い浮かべてteam tinberizeさんなどが手掛けるイベントです。

主に4つの拠点に展示がなされています。

建築や芸術、マテリアルとそれぞれの内容ごとに展示されています。

歩いて回れる範囲なのでありがたいですね。

こちらの東京ミッドタウン八重洲では木造建築の歴史が展示されていました。

こちらは日比谷側の木材関連のマテリアルなどの展示です。

かなきょうでも取り組んでいるアカネ材などの合板利用などが紹介されておりました。

これは以前ニュースで見た、木材を原料としたアルコールの展示です。

美味しいのかな?

コストはえらく高いのですが、可能性の一つとして楽しいものです。

工務店の贈答品としてもいいかも⁈

こちらは東京国際フォーラム側の木造ビル関連の展示です。

数年先に計画されている東京海上日動火災の本社ビル。

鉄筋コンクリート構造の建物がそのまま木造に置き換わるような感じでしょうか。

工事中や完成時とぜひ見てみたいです。

耐火木造の柱材で1時間耐火のモデルです。

自己消火しにくい木材を比熱の高いコンクリートが熱を吸い取り木材を燃焼温度以下にする事で法令要件の性能を満たします。

こちらは2時間耐火。

コンクリート部分が厚くなっていることがわかりますね。

こちらは3時間耐火。

さらにさらにコンクリートが厚くなっていました笑

こちらは木材の中にH鋼を入れ込んだ梁材です。

出来上がったら木造に見えますね笑

とはいえ、鉄も木材もちょっとかわいそうに見えるのは私だけでしょうか、、、。

こちらは木材を石膏ボードで包み込んだいわゆるメンブレン耐火の柱です。

表面に張っている木材は耐火性を要求されないものになります。

ハイブリッド素材よりもこちらの方が安くなる傾向ですが建物重量が木造部分と耐火被覆の石膏ボードと同じくらいの重量になってしまうので強く華奢に作れる木造の良さが相殺されてしまうのが難点とも言えます。

こちらも日比谷側の展示です。

清水寺の舞台など嵌合接合の木構造の展示がなされていました。

接合部の腐食対策などは昔の人の知恵ですね。

メンテナンスフリーではなく不具合を前提とした交換しやすい造り。

訪れるたびに関心します。

皇居側のこちらは展示時間前だったのか、まだ閉まっていて入れませんでした。

芸術を扱う展示のようです。

大きな木造には私たち地域工務店が関わることは少ないのですが、規模によらず建築が当たり前に木造が選ばれる事はとても嬉しい事です。

そして木造建築業界を継続するために、これまで技能者育成を中小企業任せであったことを大きな会社も本格的に取り組んでもらえるともっと嬉しいです。

2050年には私も65歳。

業界も街並みもどんな景色になっているのでしょう。

子供達がこの仕事に魅力と成長性を感じて選んでもらえるようになっていて欲しいなと思いを馳せながら見学しておりました。

こちらのイベントは19日まで開催されています。

東京駅近辺に来られたらぜひご覧ください。